ブロッコリー栽培で避けて通れないのが、葉食い虫による被害です。葉が食べ尽くされ、茎だけになるケースも珍しくありません。さらに芯が食べられてしまった場合には、その苗の成長は難しくなってしまいます。
特に家庭菜園では、無農薬での栽培を試みることも多いでしょう。そのため効果的な防虫方法を見つけることが大切です。
結論:ブロッコリー栽培には防虫ネットが必須
前回の記事で紹介した防虫対策として、植え付け前の土壌準備や殺菌を取り上げました。
上記にある、薬剤による「病気の発生」の予防とは異なり、「害虫の発生」には別途対策が必要です。
そこで最も効果的、いや、もはや必需品といっても過言でないのが、「防虫ネット」の設置です。
こちらの写真は、ガーデンセンターの展示で、同じ日に植えたブロッコリーの防虫ネットあり・なしを比較したものです。
ご覧の通り、「害虫の発生」対策を取るか否かで、ここのまでの差が生まれます。これに関して、私は初めは、大げさだなと考えていましたが、実際同様のことが起きてしまいました。。
植えてから数週間は全く被害がなかったのですが、たった3,4日のうちに大部分を食べられました。折角大事に育てた葉がなくなるのは悲しいですよね。
そこで有効な手段が、「防虫ネット」です。
先に結果をお伝えすると、防虫ネットを使用後、半月ほどでここまで回復しました。
今回は、防虫ネット設置方法を解説します。
超簡単!防虫ネットの設置に必要な3つのアイテム
防虫ネットの設置は思ったよりも簡単で、必要な道具もわずか3つだけです。
必要なもの:
- 防虫ネット:細かな網目で葉食い虫の侵入を防ぎます。ブロッコリーのサイズに合わせて、しっかりと覆えるものを選びましょう。
- U字支柱:ネットを支えるための支柱です。畝の両端に設置し、安定させます。
- トンネルパッカー:支柱にネットを固定するためのクリップです。簡単に着脱できるので便利です。
防虫ネットの設置方法
手順1. 支柱の設置
畑の両端にU字支柱を立てます。支柱は適切な間隔で設置し、ネットをかぶせやすいようにしましょう。
手順2. 防虫ネットをかぶせる
支柱の上から防虫ネットをかぶせます。ネットの端が地面にしっかり接するように配置し、隙間ができないよう注意します。
手順3. トンネルパッカーで固定
最後に、ネットを支柱に沿ってトンネルパッカーで固定します。これにより風で飛ばされる心配がなくなり、簡単に取り外しも可能です。
苗の成長に合わせた工夫
ブロッコリーが順調に育つと、防虫ネットに苗が触れて窮屈になることがあります。苗がネットに当たると、成長が抑制される場合もあるため、ネット設置後も定期的に苗の成長具合を確認し、以下のような対策を検討しましょう。
苗が成長した場合の対策例
- ネットの高さを調整:防虫ネットと支柱をもう一段高くして、十分な空間を確保します。支柱を伸ばしたり、別の高めの支柱に交換することで対策可能です。
- 広めのネットに交換:今まで使っていたネットが小さい場合、より広いサイズの防虫ネットに交換することで、成長の余裕ができます。
これらの工夫で、ブロッコリーの成長を妨げることなく、防虫効果を継続できます。
初期の対策:「苗ドーム」の活用
ブロッコリーの苗を植えたばかりの段階では、「苗ドーム」の活用もおすすめです。苗ドームは、雨風や霜、害鳥などから苗を守るだけでなく、保温効果もあり、苗が強く育ちやすい環境を作ります。
苗ドームの利点
- ワンタッチで設置可能なため、簡単に使えます。
- カンタンに持ち上げられるので、追肥や換気がしやすいのも特徴です。
- 再生PET樹脂製で丈夫で長持ちするため、何度も使え、環境にも優しいアイテムです。
これにより、苗が小さい間も様々な外敵から守られ、健康的な成長を促せます。
ダメ押し:葉食い虫専用スプレー
防虫ネットだけでは不安という方には、葉食い虫専用スプレーもおすすめです。特に成長中のブロッコリーには、予防的なスプレー散布が有効です。
商品名:「葉を食べる虫退治」
- 直線スプレー:直接害虫に噴射するのに便利です。
- 散布スプレー:葉全体に噴射し、広範囲の虫を防ぎます。
ブロッコリーだけでなく、他の葉菜類にも使用できるため、家庭菜園全体で役立ちます。
おわりに
葉が食べられてしまうとショックかもしれませんが、これは美味しいブロッコリーが育っている証でもあります。早期に対策を取ることで、健康な葉を守りつつ、元気な成長をサポートできます。
家庭菜園を楽しみながら、効率的な防虫対策でブロッコリーを育てていきましょう!